°*†13人の執事†*°【新撰組・歴史上人物の子孫達!?】~№1 出会い編~
…4時56分……。
あと4分で5時になってしまう。
私は咄嗟(とっさ)にドアノブに手を伸ばし開けた。
…あの男を置いて。
あ…、名前聞くの忘れてた…。
部屋を出たら、玄関の方から…
「…じゃあ、俺らもう行くから。」
「あいつに宜しく言っといてくれな、絶対あいつを危険な目にさせんなよ! そしたらお前を地の果てまで追いかけ回してやる!!」
という声が聞こえた。
きっと、瑠魔兄だな。
過保護すぎるんだよ、うちのお兄ちゃん達は。
「…はいはい、行くよ瑠魔。じゃ、結魅を宜しくな」
と言って去ろうとする兄達に向かって叫んだ。
「…まっ、まってっー!!! お兄ちゃん達!!!」
走って外に出る。
「…おまっ、起きてたのか!?」
ビックリした表情の尚兄。
ニヤリと笑ってる瑠魔兄。
「おおう、我が妹よ。見送りなんて…」
瑠魔兄が言う。
「…いっいってらっしゃい! 気を付けてね!!」
と言うとブワッーと涙を流した尚兄。
「…ゆ…ゆみぃぃ~、いい子に育ったな~!!」
とか言いながらね。
「…もう時間がないから急ぐよ。たまには電話はするから。」
ハンカチで涙を拭き終えた後、背を向けて兄達は歩きだしたのだった。