°*†13人の執事†*°【新撰組・歴史上人物の子孫達!?】~№1 出会い編~
† 第Ⅲ章 †
兄達を見送った後、
私は忘れてた。
いや、正確には忘れたフリをした。(認めたくないから頭の中で現実を避けていた)
「……あ、あのぅ…」
ボソッと小さい声が聞こえた。
聞きたくなかったから無視したけど…、私は結局可哀想にみえたので振り向いた。
そしたらさっきの男とは違う可愛い顔立ちをした男が立っていた。
クリクリした大きな目。
小さい唇。
小さい顔。
綺麗なバニラクリーム色の髪。
でも、背が私より5センチ上しか変わらなさそう…。
ハッ! 思わず見とれてしまった…。
「…えっと……どちら様で?」
とりあえず、そこから聞く事にした。
「…へっ!? あ、…あの……た…尚様や…瑠魔様から話を聞いていないの…ですか……?」
分かってる…分かってるよ、そんな事…。
ただ聞きたくないだけ。 そらしてるんだよ…。
だって…だってこんなの……ありえないもん…。
確かに昨日は、
『別に何でもいいよ』的な事を言ったよ。
男13人、女2人。
最初はどうでもよかった事だと思ってたけど、よく考えてみたらこの家……男で埋まるっていうことだって今気付いちゃったよ……。
昨日気付いてれば…。
修正出来たのかもしれない……。
今頃過去を悔いても意味なんてないし、手遅れ……。
「…聞いたよ、執事雇うって……。」
「…なら話は早いです。後で、執事、メイドの自己紹介したいと思いますので…お集まり下さい。」
「自己紹介?」
執事やメイドの自己紹介かぁ……、名前覚えないとってのもあるし……良い機会かもしれない……。
「…うん、分かった。後で行くね」
そう言うと執事は何故か頬を赤くして、
「…はっはい!! よ……宜しくお願いしますっ!!//」
と言って走っていなくなった。