やくそく花火

「位置……？」


「位置っつーか…方向？」


太陽はそう呟いて、あたしと同じ場所からボールを投げた｡




ストッ─────

ボールはゴールのどこへも当たらず、真っ直ぐ入った。

うらやましい………っ…


「花夏はこの位置だと手元が狂うんだよ」


「苦手な位置とか、知らなかったなぁ…」


でも…確かにゴールから少し斜めの位置だと手元狂うかも。



「何で知ってたの？あたしの苦手なところ…」


「そりゃあ…毎日見てるし」


ははっ！っと笑って太陽はまたボールをゴールに入れる。


「へ…？」


毎日見てるって…

あたしの事を……？


ヤバい……嬉し過ぎる………


太陽は自分が言った意味に気づいたのか、顔をボンっと赤くさせた｡


「えっ！？はっ！？俺今っ！」