やくそく花火
「いーよなぁ。先生」
「だね。毎日毎日クーラーきいてるし」
だから先生は小太りが多いんだよなぁ…あれ?関係ないか。
「おーい!!太陽に花夏!」
後ろから声がした。あたしと太陽が振り向くとそこには
「あれ?直(ナオ)先輩じゃん」
「よっ!て、何だよそれ」
あたしと太陽がシケた顔をしてるみたいで一個上の先輩でもあり
バスケ部の部活の先輩でもある坂木直人(サカキナオト)先輩はムッとした顔をしてた。
「こんにちは、直先輩!」
「よう花夏!!元気そうじゃん」
ニコッとパーツの揃った顔で笑顔を浮かべる直先輩は
周りにいる女の子達を真っ赤にさせた。
それはあたしの隣にいる太陽も周りの女の子を真っ赤にしてる。
「んで…結局どうしたんすか?」
あたしと直先輩の話しを横で見ていた太陽が割って入ってきた
「あ…?あぁ!!そうそう。」
ちょっと先輩…なに忘れてんの
「今年で俺ら三年は引退じゃん?だから部員みんなで パーッと花火大会行こうぜ!」
キラースマイルで周りの女の子達を悩殺です。
でも…花火大会かぁ…
陸上部のみんなと行っても楽しそうなんだけど…
絶対楽しいけど!!今年は…
「花火大会!?……直先輩!ちょっとこっち来て!!」
「おわっ!!何だよ~」
太陽と直先輩はあたしから少し離れたところへ…。
ヒソヒソと何かを話しているみたいだけど…。
太陽…誰かほかの子と行っちゃうのかな……
side太陽
花夏から離れて俺は直先輩に頭を下げた。
「直先輩お願い!!花火大会は俺ちょっと…」
チラッと花夏を見て一言、先輩お願いだっ!!
「はぁ?何でだよって……あぁ!!」
直先輩は俺の頼み事がなんだかわかったようで、首をグルッと花夏に向ける。
「ちょっ…!!先輩!花夏が見るっすよ!」
にやにやしてるしっ…!!
「お前いつの間にそんな関係になったんだよ~!」