ネクロフィリア【加筆執筆中】
こんな血を見て、興奮したことなんてなかった。


今までだって、切り傷なんか負って来た。
だけども、こんな風に感じた事はない。


違う理由はわかっていた。
わかりきっていた。


ペロっと、その血を舐める。
鉄の味と、お湯の生ぬるい感触を舌で感じた。


そして…。
これが、彼女の血ならばと思う。


それならば。
もっと、もっと。

美味しかったのではないのだろうか。
そう、思った。



もう、味わう事も、触れる事も、見る事すら出来ないけど。
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