ネクロフィリア【加筆執筆中】
どうして。
どうして。


涙が止まらない。


俺に笑いかけて欲しいと思う。

どうして。


また、ぎゅうっと今まで感じた事ないぐらいに強く胸が痛む。


「……くっ……」


痛む胸を抑えると、俺は乱暴に涙を拭った。



それから、俺はタイルの上に落ちた剃刀へと手を伸ばす。



そして、躊躇いもなく手首をすっぱりと切る。


きっと、藤井さんよりも強く、深く。


切った腕を湯船へ入れると、藤井さんの手を握り締めた。
それから、動かない藤井さんの唇に静かに口付けをした。

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