ネクロフィリア【加筆執筆中】

「なんか、即死だったらしいね」

「…あ、ああ」



その目撃者なんだけどな、俺。
それは敢えて言葉に出さず、俺は彼女の言葉に耳を傾けた。



「…解放されたのかな」

「は？」


藤井さんの言葉の意味がわからず、俺は素っ頓狂な声を出す。
それにふふっと笑うと藤井さんは立ち上がる。

自分の席に座ってから、俺の方に体を向けた。


「死にたかったってことでしょ、その人」

「……」


今度は違う意味で、心臓がドキンドキンとした。
何で笑って言えるんだろうか。



「…藤井さんは、そう思ったことあるの？」



俺の問いに目を丸くした彼女は、俺を見据えるとそのくりっとした目を細くするだけで何も答えない。
それが肯定だと、暗に告げているのに。