ネクロフィリア【加筆執筆中】
「ここって、いつだっけ。
前に飛び降りあったとこだよね」

「………」

「いいなあ」

「何が?」


俺がそう問いかけると、彼女はくるっと振り向く。


「秘密!」

「はあ?」


笑顔で言う藤井さんに、拍子抜けしながらも楽しそうに笑うからつられて俺も笑った。

一しきり笑った後、藤井さんは俺の目の前にしゃがみこむと人差し指を立てて言った。


「ねえ、どっか行かない?公園とか」

「ああ、うん」


曖昧に返事をすると、彼女が俺の手を取る。

急に触れた温もり。
それにびっくりして、俺は藤井さんの顔を見た。



「やっぱ手おっきいね、さすが男の子」

なんて、ことを言うから

「なんだそれ」

と言ってまた二人で笑った。

< 27 / 144 >

この作品をシェア

pagetop