ネクロフィリア【加筆執筆中】
「俺?」

なんて聞き返しちゃったもんだから、藤井さんにばしっと腕を叩かれてしまった。


「そんな事確認しないでってば!
だって、他にいないじゃん!」

「まあ、確かにそうなんだけど」

「やっぱ、いい!なし!恥ずかしい!もう、この話終わりね!」


真っ赤な顔をした藤井さんがベンチから立ち上がる。
それに驚いて、目を見張った。


「今日は帰る!」

「ええ?」

「帰るけど」

「けど?」

「…また会おうね」


夕陽が逆光になっていて、彼女の顔がよく見えない。
俺は眩む目で、彼女を見て頷いた。



「明後日、またここで同じ時間位に会おうよ」

「え?」

「それじゃ!」

「ちょっと…」



…って、行っちゃった。
勝手に約束取り付けて、去っていくだなんて。

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