ネクロフィリア【加筆執筆中】
他愛のない会話をしながら、俺と藤井さんはまだ人がまばらな飲み屋街に来た。
多分、ここが賑わうのはもう少し経ってから。


既に藤井さんはリサーチ済みなのか、迷わず一軒のお店に入る。
それに俺も続いた。


「いらっしゃいませー」

明るい店員の声がして、俺達の前に現れる。
しんとしてるのは、まだ賑わう時間じゃないからだろう。


「お客様、二名様でしょうか？」

「はい、そうです」

…目の前にいる藤井さんの、その声を聞いて俺は耳を疑った。
いつもの彼女の声じゃない。

そんな、落ち着いた声も出せるんだと少し吃驚した。

店員は俺達が未成年だって言う事に気付いているのか、ないのか。

すんなりと席へと通してくれた。


店員からおしぼりを受け取ると、

「飲み物、何になさいますか」

と尋ねられ、俺と藤井さんは慌ててメニューを開き注文しようとした。

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