ネクロフィリア【加筆執筆中】
それからも話は盛り上がり。



……そして、最終的に酔っ払ったのは俺だった。

まあ、酔っ払ったって言っても意識はある。
足がもつれるだけであって。


居酒屋を出た後、頻りに藤井さんは大丈夫?と尋ねてきた。
だけど、意識がある俺は何度も大丈夫大丈夫とろれつの回らない口で返した。

公園まで藤井さんの肩を借りながら一緒に歩く。


…こんなに女の人と密着しているのに、俺はドキドキすらしない。
やはり、男として、人間として…どっかおかしいのだろう。


「藤井さん、楽しかったよ」

気付いたら俺はそんな事を口走っていた。
その言葉に藤井さんは目をまん丸にして驚く。


「ふふ、いきなりどうしたの?」

「ううん、俺二人で女の子と出かけたりとかないし、結構楽しんでんだよね」

「……何よ、それ」

急に、藤井さんの声色が変わったことに気付く。
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