ネクロフィリア【加筆執筆中】
「それ、両想いになる確率なんだよ」

「へえ…」

「いいなあ、初めて見たよ。99とか」


そんな凄いことなんだ。
てか、女の子ってのはこんな些細なことでも占ったりするんだな。

まあ、でも。

確率が高くても、俺には関係のない話でしかない。

好きな子なんか、いないし。
一目惚れをした彼女も、もう死んでるし。
思えば名前すら知らない。


だから、関係ない。


「なんか、幸先いいなあ」

そう言いながら藤井さんはルンルン気分で先に改札を抜ける。
俺もそれに続くと、その切符を藤井さんに渡した。

「はい」

「え?」

差し出された切符を見て、きょとんとしている。



「両想いになれるとかいう、幸せ切符なんだろ?
俺より藤井さんが持ってた方がよくない?」

「いや、私がこれを当てないと意味ないし」

「そうなの?」

「そうだよ!」

「はあ、なんか面倒なのな」

俺は溜息をつきながら、その場にしゃがみ込む。
こういうのって、不必要にしてるヤツの元へ舞い込んでくるもんだよな。本当に。

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