わき役の私…花咲く

周りの男女がチラチラ朝倉君を見ているのがわかる。
それくらい、彼はイケメンであり、目立っていた。



そんな彼が、背が高めなだけで特徴もない私のどこを好きなのか謎だが、

先日、朝倉君からの公開告白により自分の素直な気持ちに気付いて付き合い始めた。




女子の中には、朝倉君に彼女が出来た事に落胆した人が居たみたいだが、
男子は、強力なライバルが居なくなって良かったと、喜んで居る人ばかりで、

それまで美砂の事ばかり聞いてきた男子が、私に「よくやった！」と言っていた。







「美沙からメールが来て…今日風邪で休んだんだけどね、元気になってきたみたい」



ホッとした顔で朝倉君へ報告すれば、
彼は私の机を挟んで目の前にしゃがみ込み、机に置いた腕の上に顔を乗せた。


興味無さそうに「ふーん」と言う朝倉君が、上目遣いで私を見た。