わき役の私…花咲く




ああ、美砂にも後で謝らなきゃな…なんて思いながらドアをスライドさせれば、
ガッと腕を掴まれ、同時に開いたはずのドアも閉められた。




「えっ!?」



今度は両肩を掴まれて、向きを変えられた。



目の前には、この教室にもう1人しかいない朝倉君……

凄く真剣な顔をしていた。


突然の事に驚いた私は、
頭の中が真っ白で朝倉君を見ていた。






「……何勝手に言って、解決しようとしてんだよ……」


声音は落ち着いているが、鋭い口調。





「そんな、泣きそうになって『大丈夫』なの?


俺は大丈夫じゃねーよ。まひると別れたいなんて、これっぽっちも考えた事ねーもん。


…………別れねーよ!」


強い目と口調で私に言う朝倉君は、


グッと私の肩に力を込めて押す。


 
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