わき役の私…花咲く
「実はね、朝倉君が美砂には相談してるのに、私にはしてくれなかったのが嫌だったの。
だから、敦に用事ある振りして逃げてた」
「……そっか…」
「あとね、
私…彼氏なんて居た事無かったから、こんな風に私の事考えてくれる人朝倉君が初めてなの。
もうね、朝倉君と居るだけでいっぱいいっぱいだから、
私は他の人優先で行動してるかもしれないけど。
だけどね……胸が詰まりそうになるのも、触れて離したくないのも朝倉君だけだから…」
話している内に頬に集まる熱。
今熱を計ったら大変な事になるんじゃないだろうか…。
朝倉君が握る力を緩めたので、つられて私も緩めた。
そのまま朝倉君の右手が離れる。
「…真っ赤」
「ひゃっ!」
その手が私の頬に触れれば、
冷たさから身を縮めた。