わき役の私…花咲く
その手が私の左頬に添えられると、覗き込むように見つめられた。
真っ赤な顔をジッと見られているのが恥ずかしくて、
顔を反らそうとすれば、
「ダメ」
と、朝倉君の左手で私の右頬も触られる。
優しく手のひらで頬を包まれてしまえば、顔を背けられなくなった。
……………あっ…
ふっと浮かんだ欲望…。
でもそれを口にする事は出来ず、
朝倉君と見つめ合ったまま……
「……キス…したい……」
ボソッと言葉を吐き出した朝倉君に目を丸くする。
それは、さっき私に浮かんだ欲望と同じだった。
思っていても口に出来ない私とは違い、
朝倉君は顔を近づける。
……………もう少し……
「まひる~~?」