わき役の私…花咲く
二人の背中
未来…
その後の高校生活も、
私の隣に美砂と樹(朝倉君)が居るのが当たり前で、それがとても嬉しかった。
2年生になっても3年生になっても…
そして大人になっても…
この『当たり前』が続きますように……
「えっ?…転勤?」
高校・大学を卒業し、社会人になった私たち。
高校1年生の子どもで無知な頃が懐かしく、羨ましくなる…
いつの間にか私達も25歳になっていた。
あの頃に比べて、顔立ちも考えも大人になった私と樹は、
唯一休みが被る日曜日に、イタリアンが美味しいと評判の飲食店へ来ていた。
そこで樹から出された「俺、転勤する事になったんだ」の言葉。
私も社会人3年目となれば、同期や先輩の移動の話をちらほら聞く事があったが、
身近な人から聞くのは始めてだった。