儚き願い
川の方へと僕は向かっていった。
川の近くに行くと女の子が一人
ぽつんと座り込んでいた。
何をやっているのかは
僕にも分からなかった。
女の子は僕に気付いたらしく
僕に言った。
「隠れてないでよ。分かってるよ。」
と。
振り返った女の子の目には
沢山の光が溢れていた。
「泣いているの?怖いの??」
僕は女の子に尋ねた。
「違うの。
死んじゃいたいなって思ってたの。」
女の子は静かにそう答えた。
「どうして??」
僕は聞き返した。
「お母さんが病気なっちゃったの。
それなのに、私には何にも出来ないの。」
小さく言う女の子に
僕は次の言葉をどう返して良いか
分からなくなった。
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