儚き願い





(僕は何をしようとしていたんだ?)





戸惑いを隠せない僕に
女の子は言った。





「柘榴?
元に戻った・・・の??
体は平気・・・なの?」
と。





不安げな表情をしながら僕を見つめていた。





「止まったみたい。
僕は何を?
なんで、僕の名前を知っているの??」





僕はまだ教えていないはずの
僕の名前を口にした女の子に言った。





「わかんない・・・
声が聞こえたの
柘榴、柘榴って」





女の子は答えた。





僕が驚いたのは、
名前が教えてもいないのに
わかったこと。





の他に
獣を名前で呼ぶことが
何を意味するかということ





という、この2つだった。











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