儚き願い
悲鳴がだんだんと
僕らのいる小屋の方まで
近づいてきていた。
(まずい!!)
とっさに僕はそう判断し、
蓮華の腕を掴んでいた。
蓮華は何が起きたのか
理解できていない様だった。
突然、屋根がミシミシと唸りだし
グシャリと潰れてきた。
(このままでは、家が破損してしまう!)
そう思った僕は蓮華を抱えたまま、
森の方に走っていった。
聞こえるのは
村に残された人間たちの
悲鳴だけだった・・・。
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