儚き願い





森へと逃げ込んだ僕は
蓮華を安全な場所におろすと
俯いたまま蓮華に言った。





「君に出会った事に後悔なんてなかったよ。
僕は君の様に綺麗な涙を流せはしないけど
きっと、泣きたかったのかも知れないね。」
と。





そして、僕は黙っている蓮華に
向かって、付け加える様に言った。





「今まで、ありがとう。
さようなら。幸せになってね!」
と。





僕の選んだ道は
きっとこれで良かったんだ。





僕は人間に生まれ変われるかな?
君のそばで人間として
一緒に笑っていられるかな?





この気持ちを人は
一体何と言うのだろう??





大切な物を守りたい。
大切な物と一緒にいたい。

と思う気持ちを・・・


























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