儚き願い
「牙炎・・・」
僕は蓮華を背にして一歩後ずさりした。
「どうする?
手伝うか、手伝わないのか?
はっきりしろよ。」
牙炎は僕に言う。
「手伝って・・・くれる・・・のか?」
僕は牙炎を見上げた。
「バカか??
俺が言ってる事は一回で理解しろ。」
牙炎はそう言って
少し顔をしかめた。
僕は嬉しかった。
涙は出ないが、
きっと僕が人間だったら涙しているのだろう。
“ボクガニンゲンダッタラ”
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