儚き願い
戦い【タタカイ】
何故戦わなければならないのか
僕には争う意味が分からなかった。
「だーーーーっ!」
隣ではもうすでに
雷神と牙炎が火花を散らしていた。
そんな中僕は蓮華の
今にも泣き出しそうな表情が
目に飛び込んできた。
そして、僕は思ったんだ。
(こんな無益な争いなんて
しちゃいけない!!)
と。
争っても
“何もない”
と。
しかし、牙炎と雷神の火花はとまることは
絶対になさそうだった。
そして、その火花を散らして戦っている
牙炎と雷神とは違って
奥では守楠と風神が
静かに火花を散らしていた。
僕は躊躇っていた。
でも決めた。
この戦い、もう止めることは出来ないと
僕は確信したから。
.