儚き願い
もちろん、先に攻撃したのは私の方だ。
風神の事を切り裂いたつもりだった。
が、風神は早かった。
私の攻撃は、
風神の服を掠めただけだった。
「は、早い。」
私は驚いて声を上げた。
「危ないな〜
避けなかったら
死んでたよ〜?」
風神はおどけた口調でそう言った。
その後、
「じゃあ、今度は私の番だね。」
と、笑みを浮かべて
私に言ってきた。
すると、今度は風神が
攻撃してくる体勢をとった。
すると、姿が消えた。
(き、消えた!?
何処から攻撃は来るんだ!?
右か?それとも左か?)
私は体勢を低くして
あたりをキョロキョロと見た。
「残念。全部はずれだよ。」
そう言って風神は私の頭上から
私に向かってその爪を降り下ろした。
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