儚き願い



元々、僕と君とは

寿命も

住む世界も

異なっていた。

何故、あの日。

あの時、僕と君はあの場所で出会ったのだろう?

君と一緒に過ごした刹那は僕にとって

掛け替えのないものへ

と、その姿を変えていた。

君に突き放されたとき僕は

死んでしまいそうだった。

寂しかった。

再び君をこの眼にした時、

どんなものを失っても君と一緒に居たい。

と僕は思った。

どんなに傷ついても良いと思っていた。

けど、君はそんなこと全然望んでいなかった。

君は僕が幸せである事を一番に願った。

僕は君の死を知った日・・・

あの日再び思った。

再び強く願った。

“ねぇ、神様僕を人間にして”

と。

僕は暴走した。

自我を失って・・・

自分が死ぬまで暴走し続けた。













.
< 96 / 100 >

この作品をシェア

pagetop