時の中で

××××






文化祭の日
あたしは紗菜と2人で回っていた
あちこちではカップルが
仲良さそうに並んで歩いて
幸せそうに笑っていた


いつからだろう?
楽しい、と思えなくなったのは

いつからだろう?
笑う事、ができなくなったのは

いつからだろう?
無意識に、君を探してしまうのは


いつからだろう?
君の笑顔が思い出せなくなったのは





「るーきーっここ入ろ!」


紗菜に言われるまま
入った教室は一つ上の先輩の喫茶店

用意されたイスに腰掛けて
メニューを開く

注文するとすぐに運んできてくれた
あたしが注文したのは
苺のショートケーキ


「可愛い子にはおまけだよっ♪」


そう言ってチーズケーキまで
もらってしまった


甘いものが大好きなあたし
甘いものをみるたび
胸がきゅんきゅんしていたのに
今はなにもない

ねえ、これも隣に
君がいないからなの?
ねえ、答えてよ





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