セレブ少女りりか

「キャ〜〜〜！」
「プリンスの三人がきたわよ！！」
「朝からすごい騒ぎね・・・」
登校してきたりりかは、女子の騒ぎように驚いていた。
「どうしたの？」
「あ、りりかさん！この学校にはイケメンのプリンス三人がいるの！」
「女子はみんなメロメロなの！」
「そう・・・」
りりかはこんな数の女子をとりこにする男の子が少し気になって、どんな人なのか確かめることにした。
「けんとくーんこっちむいて〜！」
「さとるくーんかっこいい！！」
「す、すごい・・・」
女の子達は黄色い声をあげていた。
「さて、どんな人たちなのかしら。」
りりかは興奮しているたくさんの女の子達の間をかき分けてなんとか三人のプリンスを目にする事ができた。
「ふーん。」
りりかはまあまあねとつぶやいた。
「俺達がまあまあか。」
その一言がプリンスの一人の耳に入ったらしく・・・
「あら、聞こえちゃったの」
ごめんなさいとりりかは言った。その男の子が周りにいる女の子達に
「ちょっと通してもらえる？」
と言ってりりかのほうに近づいてきた。女の子達の顔は一瞬で真っ赤に染まってしまった。
りりかはこんな一言で女の子をほんろうさせるなんて、と改めて驚いた。
「あんた名前は？」
「女の子に名前を聞く時は自分から名のるものよ」
「はい、はい、名のればいいんでしょ。俺は　　さとる。」
「　　　　・・・・ってあの　　　　グループの息子！？」
「そうだけど」
「驚いた！この学校にいたなんて」
「りりかさんがさとるくんと話してるわよ！」
周りがざわつきはじめた。
「それで、あんたの名前は？」
「花咲りりかよ」
「え！花咲グループの娘かよ。」
「そうです」
「さとる何してんの？はやくいくよ」
「わかったよ。それじゃあね、りりかさん」
さとるは他のメンバーとどこかえ去って行った。
すると周りの女の子たちがりりかのもとにやってきて、
「プリンスと話してみてどうだった！？」
「ふ、普通だけど・・・」
「いいな〜、一度でいいからプリンスと話がしたーい！」
彼女達にとってのプリンスはどんな存在なのだろうか、とりりかは思った。