【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
美優紀は呆れたようにそう言い放ち、社長室を出ていった。
「……にしても」
最近美優紀は、俺に対してちょっと厳しくなったような気がする。
まぁ確かに前から厳しかったけどさ……。でも今は前にも増して厳しくなった。
会社でもそうだし、家でもそう。
なんか俺って、ちょっと突き放されてる??
だって毎日冷たい気がするし。
まぁ俺の気にしすぎかもしれないけどさ。
でもやっぱり厳しいよ。
家だともっと厳しいな、きっと……。
前は全然やらなかった掃除とか洗濯を、結構やらされてるし。
好き嫌いがあると、"好き嫌いなく食べてください"ってムリヤリ嫌いなもの食べさせられるし。
ほんとに最近、美優紀には敵わない気がする。
あれは完全に鬼嫁だぜ。
俺が旦那だからっていいように命令するんだ、美優紀は。
「失礼します。社長、コーヒーをお持ちしました」
「ああ、サンキュー」
「コーヒーを淹れてきましたので、きちんと仕事をくださいね??社長。終わらなければ、残業していただきますから」
「えっ、ウソでしょ……」
「ウソではありません。最近は色々あって、スケジュールが立て込んでるんです」