【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
「ほんとに??」
「本当です。ですから仕事が遅れている分、社長にも残業していただかないと困ります。社長にはやるべきことが、まだたくさん残っているんですから」
「わかった。頑張って終わらせるから残業はなしにして。俺、死んじゃう」
「わたしが社長のそばにいる限り、死ぬことはありませんから安心してください。社長に死なれたらわたしが困りますので」
「……なんか美優紀がそう言うと、すごい現実味増してくるな」
「そうですか??とりあえず残業したくないなら、黙って仕事をしてください。いつまで経っても終わりませんから」
「……わかった。ちゃんと仕事する」
「それからわたしは、今日仕事で遅くなります。ですから夕飯は、なにか自分で作って食べてください」
「ああ、わかった」
「くれぐれもムリだけはしないでくださいね」
「ああ、わかってる。お前もあまりムリはするなよ。お前は俺を支える立場なんだから」
「そんなことは、言われなくても充分わかっています。ですから大丈夫ですよ、社長。わたしは社長を支える身ですから」
「ならいいんだけどさ……」
「それではもうそろそろ手を動かしてください。わたしも仕事に戻りますので。……それでは失礼致しします」
美優紀は軽くお辞儀をしてからそう言うと、部屋から出ていった。