【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
なんかいつもと声が違かったような気がしたわ。
気のせいかしらね??
―――――…
「ただいま帰りました、社長」
家に着き、玄関を開ける。
家の中に入ると、リビングはまだ灯りが付いていた。
「社長??いるんですか??」
だけど返事はない。
わたしはそっとリビングへと向かう。
「……社長??」
あら、やっぱり寝てるのね。
返事がないから、もしかしたらと思ったけど……。
「社長、起きてください。こんなとこで寝てたら風邪引きますよ」
テーブルの上で眠っている社長を揺らしてみる。
「……ん」
だけど起きる気配はなく、静かに寝息を立てているだけだった。
……もう、ほんとに仕方ない人なんだから。
「社長、起きてください。寝るなら自分の部屋で寝てください」
「ん……ん??」
「社長、ここで寝てたら風邪引きますから、自分の部屋で寝てください」
「あれっ……みゆ、き……??」
社長は虚ろな目でわたしを見る。
「そうです。わたしです」
「ああ……おかえり。帰ってきたのか……」
「はい。待たせてしまってすいません」
「ん……。大丈夫」
「社長、眠いなら自分の部屋で寝てください」