【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
「……ありがとう」
「会社のトップに立てるのは、もう社長だけです。いいえ、社長にしかできません」
「……ああ。そうだな」
俺は社長だ。 会社の未来を背負ってる男だ。
だからもう逃げない。……ちゃんと向き合わないと。
美優紀が俺を信じてくれてるように。
俺が会社を、みんなを変えるんだ。
「……これは、わたしの秘書としての考えです。だから妻としての考えではありません。ですが妻としてのわたしも、同じことを思っています」
「そうか。……やっぱり美優紀だけだな。俺のことをちゃんと見てくれるのは」
「そんなことありません。会社のみんなも、社長のことをちゃんと見てくれていますよ。社長を信じてくれていますから」
「……ああ。俺は、いい会社の社長になれたんだな」
「そうですね。社長だからこそですよ、きっと」
「……ああ」
「さ、早く食べてください。 冷めてしまいますよ」
「……ああ」
その後は静かに夕飯を食べた。
最近は美優紀の手料理ばかり食べているせいか、外食はあまりない。
前はずっと外食ばかりだったが、今は美優紀がバランスを考えて料理を作ってくれるから助かっている。