【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
「わかってるよ。俺のこと好きになることは、絶対にないだろ??」
「おわかりになられているなら、いいんです」
「一つだけ言っていいか??」
「はい。なんでしょう??」
「……俺はもう、美優紀のこと好きになりかけてるよ」
「……え??」
社長、あなた今なんて……??
「ていうかもしかしたら、好きかもしれない」
「しゃ、社長??突然なにをおっしゃっているんですか……??」
そ、そんなのすぐに信じられないわ。わたしを好きになってるだなんて……。
「俺さ、美優紀と結婚してから変わったんだ。なんていうか、美優紀にはずっと俺のそばにいてほしいっていうか……」
「しゃ、社長……??」
なぜかしら……。
社長がわたしを見つめる目はあまりにも真剣すぎて、視線を逸らせないわ。
どうしましょう……。社長のこんな真剣な眼差し、初めてだわ。
「いつの間か美優紀のこと見てるとドキドキして、胸が締め付けられるっていうか……。苦しくなって、なんかわかんないけど、美優紀のことが頭から離れなくなってる」
社長のその言葉が、やたら胸に刺さる気がした。
「……な、なにを言っているんですか、社長。そんな冗談はやめてください。社長がわたしを好きなんて、あり得ません」
「なんでそう思う??」
なんでって……。だってわたしたち、愛し合ってないもの……。