【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】

side秋一

「……社長。わたしは社長のこと」

「わかってるよ。でも俺が美優紀のこと好きになった。ただそれだけだ」

美優紀と新婚旅行の話をしていたらなぜか、俺は美優紀に好きだと告白してしまった。
なぜかはわからないが、きっと流れでだ。

やっぱり美優紀は戸惑ってて、俺の目見ようとしてくれない。
照れてるのか、恥ずかしいのか。それとも……。

まぁどっちみち仕方ない。だって俺はもう、美優紀に好きだと言ってしまったのだから。
もう後戻りはできない。

「社長……」

「言っておくけど、今は社長じゃなくて"男"として言ってるからな」

「……わたしは社長のことを、そんな風に見たことはありません」

「わかってるって。でも仕方ないじゃん??美優紀のこと好きになっちゃったんだもん、俺。完全に」

「……あの、そんなに何度も好きだと言われたら、恥ずかしいです。社長……」

「美優紀が俺になんか言おうとしてるからさ」

ちょっとだけ顔が赤くなっている美優紀。そんな美優紀が、ちょっと可愛いと思ってしまった。

「そ、そんなんじゃありません。ただ、信じられないというか……。現実味が沸かないというか」

「わかるよ、それ。だって俺も夢じゃないかって思ってるもん。自分で美優紀に好きだって言ってるのがウソみたいだし」

本当にそう思う。