【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
社長と秘書。旦那と妻
side美優紀
「藤枝、今日の予定は??」
「はい。今日は19時から、会長との食事会があります。お話によると、会長の知り合いの方もいらっしゃるそうですよ??」
「……そうか。会長とは現地で合流か??」
「はい。その予定です」
「そうか。じゃあなんとか食事会に間に合うように、車をあらかじめ手配しておいてくれ」
「わかりました。それから会長から、くれぐれもプライベートには気を付けるようにと、伝言が」
「ったく、親父のヤツめ……。俺だってもう子供じゃないんだから、わかってるっつーの」
「会長は社長のことが心配なんだと思いますよ、きっと」
「……単に過保護なだけだろ。そこまで子供じゃないさ、俺だって。そのくらい言われなくてもわかってる」
「そんなこと言わないでください、社長。会長は社長を心配してるんですよ。仮にも息子なんですから」
「そうかな。心配してくれてると思ったことは、ないけどね」
「社長……。社長は会長を尊敬しているのではないのですか??」
「もちろん尊敬はしてる。……でも父親としては、まだまだだと思う。昔から仕事ばっかりで、ろくに父親らしいことしてこなかったから」