【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
「……美優紀」
「わたしは社長の秘書です。社長がピンチにいる今、わたしには社長を守る権利があります。社長が築きあげてきた会社は、絶対になくさせません」
「……だな。なんとしても取り戻さないとな」
「はい。絶対に止めてみせます」
「……わかった。今回のことについては、お前にも協力をしてもらう」
「はい」
会社が買収……。冗談じゃないわ。
社長が築きあげてきた会社は、絶対明け渡したりしないわ。
守り抜いてみせる、社長の秘書として。
ーーー社長の妻として、絶対にね。
◇ ◇ ◇
「ねぇ聞いた??この会社、買収されるかもしれないんだって」
「聞いた聞いた。買収なんてイヤだよね」
「うん。買収されたら、わたしたちどうなるのかな??」
「さぁね、どうせクビになるわよ。買収なんてされたらおしまいだもの」
翌日社長より一足早く会社に出社してきたわたしの前には、買収されるというウワサが大きく広まりはじめていた。
まずいわね……。もうウワサが広まってる。
早くなんとかしないと、みんな傷付くことになるわね……。
一刻も早くなんとかしないと、社長にまで負担をかけることになるわね。