【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
「ふーん。でも今は、緊張したりしないだろ??」
「え??ああ、はい。……でも食べてもらう時は、すごく緊張します。社長の口に合わなかったりしたら、どうしようとか思いますし」
「そうなのか??」
「はい。だけど社長がおいしいって食べてくれるので、わたしも嬉しいです。毎日作る甲斐があります」
「なんか俺って、最高の嫁をもらったような気がする」
「え??なんでですか??」
「こんなに可愛くて、こんなに料理が上手な嫁をもらったから」
「……社長」
「美優紀はこんなに自慢な嫁なんだ。嬉しくないわけがないし、俺には最高すぎるくらいだ」
「そっそんな大袈裟な……。料理は出来て当たり前ですし。それにわたしは、可愛くなんてありません。むしろ社長とは不釣り合いだと思ってるので……」
「なんで思うんだ??」
それこそ疑問だ。
「わたしと社長は、まず格が違いますから。わたしはごく普通の一般人で、社長はわたしなんかよりもずっと大人でリッチな方ですから。……全然釣り合っているとは思っていません」
美優紀は、少し真面目そうな顔でそう言った。
知らなかった……。まさか美優紀が、そんなことを思っていたなんて。
ちょっと、意外だった。