【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
わたしがそう言うと、社長は「え??」と首を傾げる。
「……まぁ、これから先のことはわかりませんが」
「でも俺、前にも言ったよね??美優紀の気持ちが変わるのずっと待ってるって」
「そうですね。……わたしもいつか、社長のことを好きになれたらいいなと思っています」
「え??」
「……ではわたしは、この後会議がありますので失礼します」
「え?? あっ、美優紀!!」
急いで社長室を出て、会議へと向かう。
……やっやだ、わたしったら。なにを言ってるのかしら……。
あんなこと言うなんて、わたしらしくないわ。
社長を好きになることは絶対にないと、あれだけ言い張っていたのに。
なのになぜ、あんなことを言っちゃったのかしら……。
わたしったら、最近変だわ。
社長と一緒にいると、なぜかドキドキしてしまう。どうしたらいいのかしら、わたし。社長のことをなんとなく、意識してるような気がするわ……。
「ダメダメッ……」
今は社長のことより、会議のほうが大事なの。
会議に集中しなくちゃ……。
「藤枝さん、どうしたの??なんか元気ないよ??」
会議室に入るなり、同期の子にそう言われた。