【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】


「ほう……。これも俺のおかげかもな」

「そうですね。社長のアイデアがあったからこそ、上手くいったんですね。社長は本当ににすごいです」

「いや、俺はすごくなんかない。……むしろまだ満足はしていない」

「どうしてです??」

「俺がどれだけ頑張っても、親父には程遠い。親父を越えることはまだできない」

「……社長」

「だから俺は、同じ経営者としてもっと頑張るつもりだ。……満足できるまで、親父を越えられるまで」

「……素晴らしいです、社長。社長ならきっと大丈夫です。頑張ってください」

「ああ。そのためにも、フォローよろしく頼むよ」

「……はい」

「なんか色々喋ったら、腹減ったな」

「では社長、家に帰りましょうか。今日は疲れたでしょうから、わたしが何か作ります」

「ああ、そうするか。今日は何を作ってくれるんだ??」

「そうですね……。社長が食べたいものを作ります。まぁ冷蔵庫の中を見ないとわかりませんが」

「俺はなんでもいい」

「わかりました。じゃあ何か適当に作ります」

「……ああ」

社長がふと笑みをもらす。その小さな微笑みは、まるで子どもみたいだった。
わたしは社長のこと、どう思ってるのかしら。 最近やけにドキドキしたりするのよね……。
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