【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
side秋ー
「……美優紀」
洗い物をしている美優紀の姿を見ていたら、急に触れたくなった。
美優紀を後ろから軽く抱き締める。
「きゃっ……。な、なんですか、社長??いきなりこんな……」
美優紀は洗い物の手を止めて俺にそう言う。
「別にいいだろ??美優紀が色っぽいのが悪い」
「はい??なんですか、それ?? ていうか離してください。洗い物ができないじゃないですか」
「そんなの後でもいいだろ??ちょっとは俺にも構って」
「なに言ってるんですか、社長。子どもみたいなこと言わないでください」
「いいだろ、別に。俺たちは夫婦なんだから」
「もう、社長ったら……」
「……美優紀、俺は美優紀のこと愛してる」
美優紀の耳元で小さくそう呟く。
「なっ……なに言ってるんですか、社長……」
美優紀は耳まで顔が赤くなっていた。
……そうとうウブなんだな、美優紀って。
ほんと恥ずかしがり屋だな。でも俺は、そんな美優紀のことを好きなんだ。
いや、世界中の誰よりも愛してる。
ずっと一緒にいたいって、そう思ってる。
こんなに人を好きになったことは初めてで、こんなにも愛しいと思えるのも初めて。
美優紀がいないと俺は、きっと生きていけない。……美優紀がたまらなく好き。