【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
そして気がつけば、会長がこちらへやってくる時間になった。
コンコンッ。
「失礼致します。社長、会長が間もなくお見えです」
「わかった」
美優紀は軽く一礼して部屋を出て行った。
俺も会長を出迎えるため、部屋を出た。
「……会長、お待ちしておりました」
「秋一、出迎えに来てくれたのか」
「はい。わざわざお越し下さり、ありがとうございます」
俺は会長と一緒に社長室へと向かった。
美優紀はそのまま、給湯室へお茶を淹れに行った。
「どうぞ。お座りください」
「ああ、ありがとう」
俺は会長が座った後、真向かいに座った。
少しして、美優紀がお茶を持って社長室へと入ってきた。
「会長、失礼します」
美優紀はお茶を目の前に置く。
そして立ち去ろうとした時ーーー。
「藤枝くん、君もここに座りなさい」
「……え??」
会長のその言葉に、美優紀は戸惑いながらも不思議そうに俺を見る。
俺は目で頷いて、座るように指示した。
「……はい。失礼致します」
美優紀がそっと俺の隣に座る。
「あの、所で会長……。お話、というのは??」
最初にそう言って話を切り出したのは、美優紀だった。
「そうそう。そろそろ君たちの、結婚式をしようと思うんだが……どうだね??」
「え??」
わたしたちは、二人で同時に顔を見合わせた。
「なんだ??そんなに驚くことかね??結婚したんだ。結婚式くらい、した方がいいだろ??」
「えっ、いや、しかし……」