【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】


「……秋一さん、お話があります」

仕事を終えて帰宅したわたしは、秋一さんに真っ先にそう言った。

「……話??なんだ??」

「こちらに、座っていただけますか??」

「……ああ」

わたしたちはリビングのイスにお互いに向き合うようにして、座った。

「美優紀、話ってなんだ??」

そう問いかける秋一さんに、わたしはこう言った。

「……これからの、二人の未来について、お話したいのですが」

「二人の、未来??」

秋一さんは不思議そうに、わたしを見つめていた。

「はい。わたしたちが、ちゃんとした夫婦として理解し合うために、きちんとお話しておきたいんです。……今後のこと」

「……そっか。わかった」

秋一さんは、少し間を開けた後に、真っ直ぐな目でわたしを見た。
そしたらわたしは、ゆっくりと話し始めた。

「……まず、わたしは秋一さんことを愛しています。心から」

「……俺も、心からお前を愛している。その気持ちにウソはないよ」

「はい。 そしてわたしは……。秋一さん、あなたの子供が、ほしいと思っています」

「……え??」

わたしがそう言うと、秋一さんは驚いたような表情でわたしを見つめた。

「……勘違いしないでほしいのですが、わたしが会長に言われたから、子供を望んでいる訳ではありません。ーーーあなたのことを愛したあの日から、ずっとそう思っています」

秋一さんは、わたしの素直な気持ちを、ずっと黙って聞いてくれていた。

「……美優紀」

「秋一さんがもし、子供を望んでいる気持ちが少しでもあるなら……」

その時は、その時は……。
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