【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
ーーーーー……



「……ん……??」

ーーーふと目が覚めた時。
わたしはなぜか、ベッドの上にいた。

「……美優紀、大丈夫か??」

社長が心配そうな顔をして、わたしの手を握りしめていた。

「秋一さん……??」

「具合はどうだ??」

「……はい。だいぶ楽になりました。ありがとうございます」

わたしは秋一さんを見つめながらそう言った。

「リビングで寝てたら、風邪を引くだろ??」

「……すみません。ご迷惑おかけして」

「迷惑だなんて、そんなことない。こうなったのは、俺にも責任があるからな」

だけど秋一さんは、優しくそう言ってくれた。
そしてわたしの頭を優しく撫でてくれる。

「……ありがとうございます」

「美優紀、お前は今日休め。仕事のことなら気にするな。俺一人でも大丈夫だから」

「ですが……」

「いいんだ。ゆっくり休んでくれ。もし本当にツライときは、病院に行けよ??」

「はい。ありがとうございます……」

わたしは言葉に甘えて、今日は仕事を休ませてもらうことにした。
秋一さんは、なんて優しいのだろうか……。

その優しさが身にしみてしまい、なんだか泣きそうになってしまった。
こういう時に優しくされると、人は弱気になるものなのかしら……。
< 227 / 290 >

この作品をシェア

pagetop