【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
「……美優紀、さっきのコトだけど」
「はい」
「……本当に、病気じゃないのか??」
美優紀が俺を心配させないようにと、ウソをついているのではないかと。ーーーそう思った。
「……本当に、病気ではありません」
「じゃあ、なんともなかったのか??」
「そうですね……。なんともないと、言いたい所なのですが……」
そう言った後、なぜか口ごもってしまい、口を閉じてしまった。
「……美優紀??」
ん??どうしたんだ??
やっぱり、美優紀になにかあったんだ……。だから言いくくて、口ごもっているのか??
「……あの、わたし……出来ちゃったんです」
そう思っていた時、美優紀が口を開いた。
ん?? 出来ちゃった……??
出来ちゃったって、なにがだ……??
「……え??出来たって……なにが??」
美優紀はフォークを置く真っ直ぐに俺の目を見て、一言こう言った。
「……わたし、赤ちゃんが出来た、みたいなんです」
「……えっ⁉」
俺はその言葉にびっくりして、大きく目を見開いた。
えっ、今、なんと……?? あ、あか……赤ちゃんっ……!?
え、赤ちゃん!?
「……わたし、妊娠しました。……お腹の中にいるのは、秋一さん、あなたの子です」
耳を疑った、今の言葉に。……信じられなかった。
美優紀のお腹の中に、俺との赤ちゃんがいる……?? 信じられない……‼
「……突然ですみません。今日の午前中に、病院に行ったんです。……そしてその時に、妊娠が分かりました」
「……そうだったのか」
でもよかった。病気じゃなかったんだな……。
妊娠と聞いてびっくりしたけど、でも本当に良かった……。