【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
「……申し訳ありません。勘違いさせてしまって……」
「いや、なんでもないならいいんだ。よかったよ、本当に」
「……今、妊娠ニヶ月だそうです」
「……そうか」
美優紀が、妊娠……。お腹の中に、俺たちの子供がいる……。
まだ、信じられない……。美優紀のお腹に、俺の子供がいるなんて。
「……わたしは、あなたの子供がほしかったです。赤ちゃんが出来て、わたしは嬉しいです」
「……美優紀??」
「わたしは、あなたの子を産みたいです」
そう言った美優紀の身体は、少し震えていた。
ーーーまるで俺に産んでほしいと、言ってほしいって言っているみたいだった。
「……美優紀」
「秋一さん……。わたし……産んでもいいですか……??」
美優紀は少しだけ、泣きそうな目になっていた。
ーーーでももちろん、俺の答えは決まっている。
「当たり前だろ。……美優紀、俺たちの子、産んでくれるか??」
俺は美優紀を抱きしめて、そう言った。
そして、俺の背中をぎゅっと握り返して……。
「はい。もちろんです。よろしくお願いします」
美優紀との子供を、少し前から望んでいたことは、確かだった。
美優紀が子供がほしいと、強く願っていることも、俺は知っていた。
だからこそ、俺も美優紀との子供がほしいと思っていた。 俺たちの所へやってきてくれた天使を、育てていきたいと。
だってこんなにも嬉しいことだ。 本当に幸せだと思った。