【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
side秋一
「社長、そろそろ会食のお時間ですので行きましょう。準備をなさってください」
「ああ」
俺にそう告げた後、藤枝。……いや、美優紀はそのまま早足で社長室を出ていった。
なんつーか俺、なんか避けられてる??
美優紀に結婚しようと告げた後から、美優紀の俺に対する態度がガラリと変わった。
なんていうか、必要以上は俺に近付こうとしない。……やはり結婚のことが原因なんだろうか。
ていうかそれで避けられてる俺って、なんかかわいそうじゃないか??
俺に罪は……。いや、ないと信じたい。
だって悪いこと言ったわけじゃない。
「社長、お車の用意ができましたので、駐車場でお待ちしています。 なるべく早く来てくださいね。それでは」
「なぁ藤枝」
藤枝を俺は呼び止める。
「……なんでしょうか」
「なんでそんなに俺を避ける??」
「なにをおっしゃっているのですか??べつに避けてなどいません。……それより、時間がないので急いでください」
美優紀はそう言うと、社長室を出ていった。
いや、あれはどう見ても、俺を避けてる。やっぱり俺の結婚発言が原因だな……。