【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
一応検診では逆子もなく、胎盤が剥がれたりなどもしていないため、一応は問題ないようだ。
とりあえず一安心。
「あっ、動いた……」
赤ちゃんが元気に動いているだけで、それだけで幸せなのだ。
赤ちゃんは今、なんて言っているのだろうか。
元気だって、そう言っている気がしたけど、どうなのかな??
早く産まれたいよね、この子もきっと。
秋一さんとわたしの、初めての子供。それは不安も大きく、眠れない日もある。
だけど、秋一さんが隣に居てくれるから、その不安もかき消してくれる。
本当にありがたい存在なんだ。
「美優紀、どうした??」
「いえ、なんでもないです」
秋一さんが髪の毛を拭きながら、ソファーへと腰掛ける。
「早く産まれてきてほしいな。 お腹苦しいだろ??」
「はい。苦しいですけど、まだ耐えられます。これは妊婦の宿命ですので」
「そうか。美優紀は頼もしいな」
秋一さんは、わたしのお腹に手を当てて、優しく撫でる。 するとまた、赤ちゃんが動いた。
「あっ、今動いたな」
「はい。動きました。パパだと分かって、きっと嬉しいんですよ」
「そうか、おーい。お前のパパだぞ。 パパはカッコイイんだぞ」
「ふふふ、なにを言ってるんですか??」
「いいじゃないか。子供にも教えてあげないと、パパがイケメンだって」
「ふふふ……そうですね。秋一さんはカッコイイですからね」
そんな微笑ましい会話が、さり気なく好きなのだ。