【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
そしてその日の夜、仕事を終えて家に帰ると……。
「ただいま、美優紀」
「秋一さん、おかえりなさい」
美優紀を玄関で軽く抱きしめる。
「今日、会長からベビー服が届いたんだ」
「えっ、会長から??」
「ああ。カワイイサイズだったよ」
「ふふふ、当たり前です。赤ちゃんですから」
「美優紀にも後で見せてやるよ」
「はい。楽しみです」
「……ん?? ベビーベッド、いつの間にか買ったのか??」
「いえ。これも実は、会長からの贈り物なんです」
「そうだったのか」
「はい、まさかまさかでした。買おうと思っていたので、ちょうどよかったですけど」
「ああ、後はもう産まれてくるだけだな」
「そうですね」
「本当にもうすぐ、なんだよな??」
「そうですよ。あとニ週間くらいです。……もうすぐ会えますよ??わたしたちの赤ちゃんに」
美優紀と一緒にお腹に手を当てて、赤ちゃんの鼓動を感じる。 生きているんだと、そう感じる。
「パパもママも、もうすぐ会えるの楽しみにしてるからね」
そうやってお腹の子に言う美優紀の姿を見て、ママの顔になっていることを誇りに思う。
ちゃんとママになってきている。
赤ちゃんが成長すると共に、美優紀もママとして成長していたんだとわかった。
嬉しいような、なんかちょっと複雑な気持ちになった。
「……美優紀、頑張れよ」
「はい。がんばります」
「一応俺も、出来れば出産には立ち合うつもりだ」