【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
「まだそんなに多くはない。救急車が来れば大丈夫だ」
「いっ、たい……。どうしよう、秋一さん……」
「大丈夫だ。もうすぐ産まれてきてくれる」
「ううっ………お腹が、痛いです………!!」
美優紀の辛そうな顔を見ても、オレは美優紀の手を握りしめてあげることしかできなかった。
こんな時、なにをしてあげればいいのかもわからなくて、戸惑ってしまう。
しばらくして救急車が到着、美優紀はすぐに病院へと運ばれた。
俺も救急車の中で手を握ることしかできず、とても辛かった。
破水してるせいで、タオルは濡れてしまっていた。 そして到着してすぐに、美優紀は分娩室へと運ばれて行った。
「ご主人ですか??」
「あっ、はい」
看護師と思われる女性に声をかけられる。
「間もなく出産準備に入ります。もし立ち合う際は、帽子とマスクして、消毒をしてから中に入っきてください」
「はい。ありがとうございます」
俺は急いで渡されたマスクや帽子に着替えて、手などを消毒し、中に入った。
分娩台には美優紀が乗っていて、とても苦しそうな顔をしている。
「ご主人は、こちらへどうぞ」
「はい」
美優紀のそばに近寄り、イスへと座る。
「ご主人、よかったら、奥様の手握ってあげてください」
「いいんですか??」
「はい。奥様は頑張っていますので、どうか声をかけてあげてください」
「はい」
「ふんんん……!!!!」