【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
するとコンコンと、扉が叩かれた。それは、始まりの合図だ。
「行ってらっしゃいませ、奥様」
「はい。行ってきます」
扉が空いた先にいたのは、タキシードを着たわたしの愛おしい人。目を見開いて、わたしを見ている。
「……美優紀??本当に、美優紀か??」
「はい。本当にわたしですよ??」
「……美しい。とてもキレイだ。あの時もキレイだったけど、今が一番キレイだ」
「ありがとうございます。秋一さんも、タキシード、とても似合っていますよ??……なんだか、惚れ直してしまいそうです」
「それは俺のセリフだよ。……美優紀が、俺の妻で本当に良かった」
「ありがとうございます」
「……ヤバイな。見惚れてしまう美しさだな」
「もう、褒めすぎですよ。……恥ずかしいです」
「いいじゃないか。今は俺たち、二人だけなんだから」
「……はい。そうですね」
「緊張、してるか??」
「……はい。少しだけ」
時間が近づく度に、ドキドキが増していく。