【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
「俺もだよ。なんだか、緊張する」
「……そうですね。でも悪くないです。こういう緊張感も」
「そうだな??悪くないな」
「はい」
二人で見つめ合いながら、にこやかに微笑む。この一瞬が、わたしたちにとっては宝物になるんだ。
一生の思い出に残る、出来事になるんだーーー。
「……美優紀。向こうで、待ってる」
「はい。待っていてください」
初めて立ったバージンロード。とても緊張するし、なんだか心が落ち着かない。
だけど今、こうして幸せな瞬間を迎えるのを、心待ちにしている自分もいて。 少し、緊張もしているけれど。
「……美優紀」
「お父さん……」
「……美優紀、キレイだな。さすがわたしの娘だ」
「ありがとう。……今日はよろしくね、お父さん」
「ああ。嬉しいよ、父さん。こうしてお前と、バージンロードを歩けることが」
「……わたしも、嬉しいよ」
わたしは、お父さんの腕に自分の腕を組む。
そしてついに、わたしはお父さんと二人、バージンロードをゆっくりと歩き出すーーー。